
社長が動かないと回らない会社は健全か。
「うちは自分が見ていないと回らないんです。」
そう語る経営者は少なくない。
現場の判断も、最終確認も、重要な取引先とのやり取りも、
すべて自分が関わることで、物事がスムーズに進む。
実際、その状態で会社は回っている。
大きな問題もなく、日々の業務も滞りなく進んでいる。
だからこそ、
「自分が動くことで会社は安定している」
そう感じるのも無理はない。
しかし、ふと考えると、
自分がいなければ止まる業務はどれだけあるだろうか。
ある会社では、社長が数日間不在にしただけで、
判断待ちの案件が積み上がった。
誰も意思決定ができず、現場は動けなくなった。
その会社に問題があったわけではない。
むしろ、真面目に仕事をしている会社だった。
ただ一つ、
「社長にしか判断できない状態」が続いていた。
会社が回っているのではなく、「社長が回している状態」なのかもしれない。
属人性は、短期的には効率を生む。
だが、その状態が続くほど、
会社の動きは一人に縛られていく。
ではなぜ、その構造は生まれるのか。

