コラム「大我の一滴」「いい人を採れば会社は変わる」は、本当か。  ― 人材不足の前に、見直すべきものがある

「いい人が採れない。」

 

多くの社長から聞く言葉です。

 

経験がある人。

仕事ができる人。

自分で考えて動ける人。

 

そんな人が一人入ってくれれば、会社はもっと良くなる。

 

確かに、優秀な人材の採用は会社を大きく変えることがあります。

 

しかし、その前に考えてみたいことがあります。

 

本当に、人が足りないのでしょうか。

 

例えば、ある部署だけ残業が多い。

 

すぐに、

「人を一人増やそう。」

と考えたくなります。

 

しかし、仕事をよく見てみると、

同じような資料を何度も作っている。

特定の人にしかできない仕事がある。

上司の承認を何度も受けている。

昔から続いているだけの仕事が残っている。

 

こうした状態で人を増やしても、仕事のやり方そのものは変わりません。

 

むしろ、人が増えた分だけ調整や管理が増え、さらに忙しくなることさえあります。

 

問題は、人が足りないことではなかったのです。

 

人が足りなくなる仕事のやり方を続けていたことです。

 

採用を考える前に、

やめられる仕事はないか。

簡単にできる仕事はないか。

誰かに偏っている仕事はないか。

仕組みに置き換えられる仕事はないか。

 

一度、会社の仕事そのものを見直してみる。

 

それでも人が足りないのであれば、そこで初めて「どんな人が必要なのか」が見えてきます。

 

そして、もう一つ大切なことがあります。

 

せっかく優秀な人を採用しても、その人が力を発揮できる会社でなければ意味がありません。

 

何を目指しているのか分からない。

判断するたびに社長へ確認しなければならない。

失敗すると責められる。

新しい提案をしても「昔からこうだから」と退けられる。

 

これでは、自分で考えて動ける人ほど力を発揮できません。

 

「いい人がいない。」

と嘆く前に、

「いい人が活躍できる会社になっているか。」

を考えてみる。

 

人を変えることより、会社を変えることが先なのかもしれません。

 

採用は、会社を変えるための万能薬ではありません。

 

いい会社だから、いい人が活きる。
そして、いい人が活きるから、さらにいい会社になる。

 

あなたの会社は、「いい人が来れば変わる会社」でしょうか。
それとも、「いい人が来たら活躍できる会社」でしょうか。

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