コラム「大我の一滴」売上を増やせば、本当に会社は成長するのか。
― 成長する会社は「売上」より先に見るものがある

「もっと売上を伸ばしたい。」

 

多くの社長が考えていることだと思います。

 

売上10億円を20億円にする。

新しい拠点をつくる。

社員を増やす。

新しい事業を始める。

 

会社が成長している姿として、売上はとても分かりやすい数字です。

 

しかし、売上が増えれば、本当に会社は成長したと言えるのでしょうか。

 

例えば、売上が20%増えた会社があるとします。

 

一見すると、順調に成長しているように見えます。

 

ところが、そのために、

社員を増やした。

設備を増やした。

在庫を増やした。

借入も増えた。

管理業務も増えた。

 

結果として、売上は増えたのに利益はほとんど増えていない。

 

さらに、資金繰りは以前より苦しくなり、社長も社員も忙しくなった。

 

そんなことは、決して珍しくありません。

 

売上が増えることと、会社が強くなることは同じではないのです。

 

売上を増やすためには、多くの場合、先にお金が必要になります。

 

商品を仕入れる。

材料を買う。

人を採用する。

設備を用意する。

 

ところが、売上代金が入ってくるのは、その後です。

 

つまり、会社によっては売上が伸びるほど、必要な資金も増えていきます。

 

さらに仕事量が増えれば、これまで見えなかった問題も表面化します。

 

特定の社員への仕事の集中。

曖昧な役割分担。

増え続ける残業。

社長への判断の集中。

 

小さな会社では何とか回っていた仕組みが、会社の拡大についていけなくなるのです。

 

問題は、売上を増やしたことではありません。

 

売上の成長に、会社の力が追いついていなかったことです。

 

だからこそ、社長が見るべきなのは売上だけではありません。

 

利益は残っているか。

資金は回っているか。

人は育っているか。

仕事は仕組みになっているか。

社長がいなくても判断できるようになっているか。

 

こうしたものが一緒に育って初めて、会社は強くなっていきます。

 

もちろん、売上を伸ばすことは重要です。

 

しかし、目指したいのは単に「大きな会社」になることではありません。

 

売上が増えるほど、強くなる会社です。

 

会社の成長とは、数字を大きくすることだけではありません。

 

大きくなっても、無理なく利益を生み続けられる力をつけること。

 

それこそが、本当の成長ではないでしょうか。

 

あなたの会社は今、「大きくなっている」のでしょうか。
それとも、「強くなっている」のでしょうか。

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